古典部シリーズ5作目。読み終わりました。
毎度ですが以下ネタバレ注意です。
今回から2年生へ進級した奉太郎たち。
古典部にも入部希望者が1人現れました。
しかしある日突然古典部に入るのを辞めると言い出します。
皆がこの新入生に悪いようにしていたとは思えない。ではなぜ・・・?
舞台はマラソン大会。
奉太郎はこの謎をマラソン大会が終わるまでに解き明かすことができるのか!?
ってな具合のお話です。
ネタバレしてしまうとまぁ勘違いとか思い違いとかそんな感じ。
マラソンが終わるまでという設定で、ページが進むごとにあと何キロって書いてあるのは面白かったけど、設定生かしきれてないかなぁという気もしたけどこんなものなのかな。
あと何キロとか書かれてても奉太郎は歩くは止まるは別ルート行くはであまり緊張感みたいな演出とかにはなってはいなかったです。
面白かったところは、まずやっぱり、古典部のみんなが奉太郎の誕生日を祝いに奉太郎の家に集まったシーン。
実はえるは奉太郎の家に、これ以前に一度お邪魔しているのですが、えるも奉太郎も二人そろってこのことを他のみんなに隠して秘密にしようとします。
ふたりだけのひみつ。ふふふ。
何かいい感じになってない?この二人の心の距離の概算はいかほどなのでしょうか。
そして次に、里志と摩耶花が付き合いだしたとわかるシーン!ついに!
手作りチョコレート事件では悩んでいる心中を告白した里志。
でしたが!ついに摩耶花と付き合うことに踏み切りました!頑張った里志!
摩耶花は嬉しかっただろうなぁ。
付き合って3日間は摩耶花が里志に色々と散々に言い散らかして、里志は謝りっぱなしだったみたいだけど、摩耶花一人のときには嬉しくてニヤニヤしてたり喜んだんだろうなぁという妄想が止まりません!うふふふふ。
初々しくていいないいなー!
そして最後。
「僕たちは所詮、高校生だ。学校の外には手を伸ばせない。ホータロー、最初から、どうしようもなかったんだよ」
そうなのだろうか。
実感としては、里志の言うことは間違ってはいない。中学生の頃は鏑矢中学が俺の見える全てだった。高校生のいまは神山高校の外には関われない。
だが、本当にそうなのだろうか。何事もなく順調に学校生活を送るなら、俺たちは二年後には神山高校を後にする。進学したとして、これも順調なら六年後には学校という場所から出ることになる。もしそれまで学校の外には手が伸びないと思い続けていたら、いきなり荒野に放り出されて途方に暮れてしまうだろう。
たぶん違うのだ。千反田がさまざまな社交をこなすように、姉貴が世界中を旅するように、手はどこまでも伸びるはず。 問題はそうしようと思う意志があるかどうか。
省エネルギーを主義として掲げる俺には、もちろんそんな意志はなかった。けれどいま、胸の底に澱のような気持ちが淀んでいる。
(p.282)
手はどこまでも伸びるはず。
サブタイトルにもなっていますが、今作で強烈な印象を与えたのはこの文章でした。
奉太郎もどこか感じるものがあったようで、省エネ主義もちょっとずつ変わっていくのかな。
次回作以降に期待ですね。
さて、およそ2週間で既刊分の古典部シリーズを読みきりました。
個人的には結構ハイペースだったと思います。
もしも個別に読まれる方がいるのならお勧めは「クドリャフカの順番」と「遠まわりする雛」かな。
あくまで個人的なお勧めになりますが。青春ストーリーが好きなので青春密度が高いのがこの2作かなと思いました。
読むのが面倒くさいという方にはアニメをお勧めします。
アニメと見比べてみるとアニメのほうが細やかに表現されている部分もあります。
ミステリなのでどちらかを先に見て、もう一方でわかりにくかった部分を補完して見るというのもいいかもしれません。
まぁ自分が楽しめると思う方法で見るのが一番ですね。
では私個人の感想はこれくらいで。
毎度ですが以下ネタバレ注意です。
今回から2年生へ進級した奉太郎たち。
古典部にも入部希望者が1人現れました。
しかしある日突然古典部に入るのを辞めると言い出します。
皆がこの新入生に悪いようにしていたとは思えない。ではなぜ・・・?
舞台はマラソン大会。
奉太郎はこの謎をマラソン大会が終わるまでに解き明かすことができるのか!?
ってな具合のお話です。
ネタバレしてしまうとまぁ勘違いとか思い違いとかそんな感じ。
マラソンが終わるまでという設定で、ページが進むごとにあと何キロって書いてあるのは面白かったけど、設定生かしきれてないかなぁという気もしたけどこんなものなのかな。
あと何キロとか書かれてても奉太郎は歩くは止まるは別ルート行くはであまり緊張感みたいな演出とかにはなってはいなかったです。
面白かったところは、まずやっぱり、古典部のみんなが奉太郎の誕生日を祝いに奉太郎の家に集まったシーン。
実はえるは奉太郎の家に、これ以前に一度お邪魔しているのですが、えるも奉太郎も二人そろってこのことを他のみんなに隠して秘密にしようとします。
ふたりだけのひみつ。ふふふ。
何かいい感じになってない?この二人の心の距離の概算はいかほどなのでしょうか。
そして次に、里志と摩耶花が付き合いだしたとわかるシーン!ついに!
手作りチョコレート事件では悩んでいる心中を告白した里志。
でしたが!ついに摩耶花と付き合うことに踏み切りました!頑張った里志!
摩耶花は嬉しかっただろうなぁ。
付き合って3日間は摩耶花が里志に色々と散々に言い散らかして、里志は謝りっぱなしだったみたいだけど、摩耶花一人のときには嬉しくてニヤニヤしてたり喜んだんだろうなぁという妄想が止まりません!うふふふふ。
初々しくていいないいなー!
そして最後。
「僕たちは所詮、高校生だ。学校の外には手を伸ばせない。ホータロー、最初から、どうしようもなかったんだよ」
そうなのだろうか。
実感としては、里志の言うことは間違ってはいない。中学生の頃は鏑矢中学が俺の見える全てだった。高校生のいまは神山高校の外には関われない。
だが、本当にそうなのだろうか。何事もなく順調に学校生活を送るなら、俺たちは二年後には神山高校を後にする。進学したとして、これも順調なら六年後には学校という場所から出ることになる。もしそれまで学校の外には手が伸びないと思い続けていたら、いきなり荒野に放り出されて途方に暮れてしまうだろう。
たぶん違うのだ。千反田がさまざまな社交をこなすように、姉貴が世界中を旅するように、手はどこまでも伸びるはず。 問題はそうしようと思う意志があるかどうか。
省エネルギーを主義として掲げる俺には、もちろんそんな意志はなかった。けれどいま、胸の底に澱のような気持ちが淀んでいる。
(p.282)
手はどこまでも伸びるはず。
サブタイトルにもなっていますが、今作で強烈な印象を与えたのはこの文章でした。
奉太郎もどこか感じるものがあったようで、省エネ主義もちょっとずつ変わっていくのかな。
次回作以降に期待ですね。
さて、およそ2週間で既刊分の古典部シリーズを読みきりました。
個人的には結構ハイペースだったと思います。
もしも個別に読まれる方がいるのならお勧めは「クドリャフカの順番」と「遠まわりする雛」かな。
あくまで個人的なお勧めになりますが。青春ストーリーが好きなので青春密度が高いのがこの2作かなと思いました。
読むのが面倒くさいという方にはアニメをお勧めします。
アニメと見比べてみるとアニメのほうが細やかに表現されている部分もあります。
ミステリなのでどちらかを先に見て、もう一方でわかりにくかった部分を補完して見るというのもいいかもしれません。
まぁ自分が楽しめると思う方法で見るのが一番ですね。
では私個人の感想はこれくらいで。
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